icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科25巻7号

1971年07月発行

症例

興味ある症例

著者: 竹村喬1

所属機関: 1大阪逓信病院産婦人科

ページ範囲:P.739 - P.740

文献概要

 間質妊娠は外妊でも稀なもので,1〜数%にしかみられないとされている。その着床部位,着床卵の発育方向により,Veit,Hoehne,Glaesmerらの分類があるが,本症例はVeit,Hoehne,Glaesmerの第1型に属するものと思われる。
 間質妊娠は破裂前に診断することはほとんど不可能に近く,本症例も開腹してはじめて診断できたもので,著しく多量の出血をきたし,予後の不良なことは諸家の認めるところである。そして臨床経過も卵管流産や膨大部破裂などとは異なつた経過をとるのはいうまでもない。本症例では軽い下腹痛を訴える程度で初発症状の12時間後,嘔気・嘔吐・発汗が始まり,同時に下腹痛が激しくなり,さらにベッドより転倒して一時意識消失するなど多様な臨床像を得たが,これらは恐らくは内出血と関連したものであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら