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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻1号

1972年01月発行

カラーグラフ 臨床家のための病理学・1

外陰部

著者: 滝一郎1

所属機関: 1九州大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.6 - P.7

文献概要

 外陰部は,外胚葉の隆起により生ずるgenital eminence→genital tubercleと称する構造がさらに分化して形成される。分化の途上でその中央部にurethral grooveと名づける陥入が生じ,その頭方,すなわち陥入の底部に,内胚葉より形成されたurogenital sinusが開口する。ここで外胚葉と内胚葉が接続する。さらに複雑な形成過程が進行して外陰部が完成する。性による分化の差異は,性染色体構成,すなわち,XX, XYにより基本的に決定されるのであるが,内分泌環境が性分化の誘導的機能を演ずることが知られている。
 外陰部は大部分が外胚葉性であつて,体表をなす皮膚と同様な上皮でおおわれているが,腟前庭,処女膜,少なくも腟の尾方部は,内胚葉性のurogenital sinus由来の粘膜でおおわれしている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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