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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻1号

1972年01月発行

特集 流早産の治療--最近の焦点

習慣性流早産の治療

著者: 八神喜昭1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.41 - P.45

文献概要

はじめに
 ここにあらためていうまでもなく,習慣性流早産は単一の原因による独立した疾患ではなく,その原因は多岐にわたり,同一人であっても流早産の度にその原因が異なることがあるため,必しも1人の習慣性流早産患者の原因を端的に一個のみ抽出して対処することは困難である。加うるにその原因が未だ明確にされていないものも多く,さらに原因が明確にされていても,染色体異常によると考えられるものなどについては現在のところ治療の道はひらかれていない。
 このことからして,習慣性流早産患者に対しては非妊時より,できる限り,総合的な検査を行ない,症例ごとに,治療可能な原因解明にあたり,的確な治療を行なうべきであろうが,妊娠時に初めて診断し得るものもあり,更には原因不明のまま流産徴候発現した後に,対症的療法を行なわざるを得ないものもあり,習慣性流早産の治療法を端的に述べることは不可能である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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