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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻1号

1972年01月発行

研究

Prostaglandin Fの静脈内持続注入による分娩誘発の検討

著者: 高橋俊一1 寺原賢人1 富永好之1 山根俊夫1 成田喜代司1 前田一雄1

所属機関: 1鳥取大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.77 - P.82

文献概要

 Kruzrok and Lieb (1930)は精液中に子宮筋に影響をおよぼす物質があることを発見し,Von Euler (1935)は,それが平滑筋刺激作用を持つ不飽和脂肪酸であることを証明してProstaglandin (以下PGと略)と命名した。その後PGは数種の類似構造をもつことが発見され,Bergström (1960)はPGを結晶として分離することに成功した。さらに数年前からPGの化学的合成が行なわれて臨床応用が可能になり,産婦人科領域では,Karim (1968,1969),Embrey (1969)などが,主としてPGE, PGFを用いてヒトの妊娠子宮収縮の誘発を試みた。ことに,PGFによる分娩誘発において自然の状況に近い子宮収縮をみることが注目され,これまで行なわれたoxytocin静注法よりも胎児に与える影響の少ないことが期待された。わが国でも最近PGの化学的合成が可能になり,われわれも合成PGF(小野薬品)を入手してその臨床応用を試みた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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