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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻10号

1972年10月発行

特集 妊娠と合併症

合併症妊婦のチームケアリングのあり方—特に重症心疾患,血液疾患妊婦を中心に

著者: 長内国臣1

所属機関: 1北里大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.845 - P.850

文献概要

まえがき
 医学の進歩により,近頃は合併症を有する妊婦が増加している。例えば前任の横浜警友病院で扱かつた14,344例の分娩例でも合併症頻度は13.8%にみられ,このうち妊娠中毒症(1,518例)を除いては肺疾患(104例)と心疾患(72例)が最も多かつた。また新設の北里大でもまだ1年にならないが,254例分娩(47.6.10現在)中に,表1のごとく心疾患3例があり,このほかになお不整脈患者4例が妊娠継続中である。
 このように心疾患の増加がとくに目立つ近頃であるが,このうち1例は心臓手術を2回もうけた重症例にもかかわらず無事安産をしている本邦では最初のケースである。もちろんこのような管理はわれわれ産科医のみでは行なえず,当然,他科専門医の協力によるところが多いわけであるが,今後はこのようなケースが当然増加してくると考えられるので,血液疾患妊婦もふくめて,他科との協力システムについて考えてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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