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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻11号

1972年11月発行

症例

術後に肺転移による再発をみた卵巣未分化胚細胞腫症例について

著者: 北尾学1 佐々木博史1 遠藤静男1 中井利彦1 森好造1 井庭信幸1

所属機関: 1烏取大学医学部産科婦人科教室

ページ範囲:P.1009 - P.1014

文献概要

 卵巣未分化胚細胞腫は女性の性器腫瘍のなかで,臨床的にも,また病理学的にも,種々の問題をふくみ,その分類も完全なものでないが,1930年ごろから本腫瘍に関する報告や研究がみられ,その後Pedowitzら17,18)によつて,わが国においては,1950年に樋口ら3,4)により本腫瘍が収集されて,その詳細な報告が行なわれた。つづいて,小林9),山本20)らによつて,なお一層,詳細な研究が進められ報告された。それらの研究報告の内容を要約すると,本腫瘍の発現頻度は卵巣充実性腫瘍中11%で,人種的差異を有するように思われ,また20歳代の若年者に好発する傾向がある。つぎに,未分化胚細胞群は単一型とEmbryonal Carcinoma A群の組織が混在する混合型とにわけられ,後者はきわめて悪性であるとされている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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