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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻11号

1972年11月発行

文献概要

薬の臨床

ノアルテンDによる子宮内膜症の術後療法

著者: 高邑昌輔1

所属機関: 1国立金沢病院産婦人科

ページ範囲:P.1025 - P.1033

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緒言
 子宮内膜症(Pelvic Endometriosis)は挙児を望む不妊患者に合併することが多いので,この場合は根治手術(子宮剔除)を行うことができず保存手術が要求される。しかしながら子宮内膜症は卵巣機能に依存するから保存手術後も遺残病変は徐々に進行する。そしてこれが高度になるとfrozen pelvisを呈しもはや挙児の希望は消失する(Recurrent Endometriosis)。したがつてこの再発の予防あるいは再発の時期を遅らせる努力はぜひ必要である。
 この目的のために私はノアルテン (Norethindrone 5mg)を子宮内膜症の保存手術後療法に用いすでに効果を認めている4)。今回はノアルテンD (Norethindrone 5mg+mestranol 0.05mg)による後療法の成績を述べるが,ノアルテンよりもpseudopregnancyを作ることが容易である利点があつた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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