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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻12号

1972年12月発行

文献概要

カラーグラフ 臨床家のための病理学・11

子宮疾患・Ⅱ

著者: 滝一郎1

所属機関: 1九州大学医学部産婦人科

ページ範囲:P.1042 - P.1043

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 コルポスコピーの所見を組織学的変化と対照するのはひとつの分析方法であり,Hin—selmann以来しばしば用いられてきた。上皮が増殖すると厚くなり,同時に波状に隆起することが多い。極端な場合は乳頭状になる。正常な子宮頸部扁平上皮の表面は平坦で,間質の血管が透見され難い。
 正常円柱上皮部では血管が透見される。しかし,化生性あるいは腫瘍性増殖により上皮が厚くなると透見され難くなる。上皮が増殖しても間質乳頭部が表面近くに達している場合には,この部の血管が透見され,表面から見ると一定の間隔に細血管が分布して,特殊な模様となつて現れることがある。また,頸管腺の閉塞拡張など,間質に起こつた変化によつて血管が圧上され,薄い上皮直下を走行する場合には明瞭に透見される。真性ビランがあれば,上皮下の血管が直視されることにもなる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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