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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻12号

1972年12月発行

文献概要

特集 産婦人科の治療その限界と展望 日常臨床上よくぶつかる頑症疾患の治療の限界 婦人科

絨毛上皮腫

著者: 相馬広明1 豊田泰1 清川尚1 近田利啓1 新井克己1 所和夫1

所属機関: 1東京医科大学産婦人科

ページ範囲:P.1103 - P.1107

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 絨腫に対する化学療法の有効性が次第に認められてきている今日でも,なお依然として治癒し得ない絨腫転移例が出現している。その症例数は数年来減少してきているようになつたとはいえ,そのような頑症例はたとえ化学療法を強力的に施行しHCG値は低下しても転移巣はなお残存し,再発を起こしさらに増悪するのであつて全くその治療処置に窮し,しみじみと無力を感ずることがある。しかしすべての悪性腫瘍に共通していえることは,早期発見,早期治療が治癒への根底をなしているが,絨腫でも同様のことがいえると思う。
 まずこのような頑症絨腫例について検討しそれによつての治療限界を提示したいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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