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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻2号

1972年02月発行

今日の産婦人科

産婦人科臨床におけるHCGの動態

著者: 竹内正七1 広井正彦1 大竹四郎1 川越慎之助1

所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.137 - P.145

文献概要

はじめに
 絨毛組織から分泌されるゴナドトロピン(HCG)は妊婦および絨毛性腫瘍の患者血中に多量存在し,腎から尿中にも排泄されている。したがつて,血中あるいは尿中にHCGの存在することは体内に絨毛組織の存在することを意味し,このホルモンを測定することにより絨毛組織の機能状態をある程度推察することも可能であり,異常妊娠の診断や予後の判定あるいは絨毛性疾患の管理にも重要な意義を有している。
 HCGの測定はこれまでもつぱらbioassayやHCG感作血球凝集阻止反応(HAIR)などのimmunoassayによつていたが,これらの測定法を用いては微量のHCG測定には感度の点からも困難なことが多かつた。1965年,Wildeら1)によりHCGの測定にもradioimmunoassay (RIA)が応用され,その後も諸家2)〜5)により検討された結果,最近では少量の資料を用いて抽出操作の必要もなく,微量のHCGも測定できるようになつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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