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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻3号

1972年03月発行

文献概要

特集 悪性腫瘍の治療--最近の焦点

乳がんの治療

著者: 渡辺弘1

所属機関: 1国立がんセンター外科

ページ範囲:P.239 - P.243

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はじめに
 乳癌のごとく表在性臓器に発生した癌は比較的に早期発見,早期診断の可能な場合が多く,その治療成績も他の癌(胃,肺など)に比べて良好であるが,それでも根治手術後5年生存率は60〜70%前後にすぎない。
 乳癌の治療には,手術療法,放射線療法,内分泌療法,化学療法(制癌剤)などが主として行なわれているが,その効果の確実性からみれば手術療法が絶対第1であつて,放射線療法およびその他の治療法は補助療法あるいは手術不能例に対する治療法にすぎないといつてよい。しかし手術療法だけで満足できる程度の早期の乳癌の症例数と同程度に進行した乳癌も多い現在では他の治療法のそれぞれの特徴,長所を考慮し,手術と組合せた併用療法が多く行なわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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