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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻4号

1972年04月発行

特集 産科の救急対策

大学・大病院における産科救急の現状と将来

著者: 竹村晃1 佐道正彦1 大湊茂1 寺川直樹1

所属機関: 1大阪大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.295 - P.300

文献概要

はじめに
 救急医療は,問題の多い現代の日本の医療体系の中でも,最も大きな歪みが端的に現れているもののひとつであり,とりわけ母子にからむ産科救急の実態は,妊産婦死亡率の高さのみから考えても,肌身の寒さを感じさせる。医事訴訟は産婦人科領域に関連するものがはなはだ多い事実,そしてまた産科学は,元来,最近提唱せられている,acute medicineすなわち(動的な管理を必要とする急症医学)の範ちゆうに十分入りうるものであることを考えると,われおれは,産科における救急医療の位置づけが余りにも立ち遅れていることに唖然とさせられる。しからば,われわれは,大学・大病院における救急医療を,社会全体のワク組み内で,また病院という組織体の中で,およそどのように位置づけていつたらよいであろうか?

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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