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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻7号

1972年07月発行

臨床メモ

性交後避妊法(続)

著者: 竹内久弥1

所属機関: 1順天堂大学産婦人科

ページ範囲:P.620 - P.620

文献概要

 性交後避妊法については昨年2月号の本欄でも紹介した。その際スチルベストロール製剤をこの目的に用いる試みのあることに触れたが,今回はミシガン大学のL.K.Kuchera(J.A.M.A.218:562,1971)がDiet—hylstilbestrolを使用して行なつた実験の結果を紹介する。
 性成熟期婦人で性交後に避妊を希望した1,000例に対し,性交後72時間以内よりDiethylstilbestrol 25mg含有錠を1日2回,5日間服用せしめたのである。これらの婦人の性交時期と月経周期との関係は,計算上の排卵日およびその前後3日間のものが,72%,それ以外の月経周期のもの,18%,それ以外は月経不順で周期の定め難いもの,経口避妊薬中止直後,流産直後などであつた。全例について面接ないし手紙で妊娠の有無と月経発来の状態を確認したが,結局妊娠例は皆無であつた。月経発来の状態は時期,量ともに正常40%,時期は正常だが量の変化あり10%,時期が1週以内で変化11%,1週以上遅れ6%,不順3%,不明29%であつたという。また,同一例で何回もこの方法を希望したものがあり,2回のもの116例,3回65例,6回が1例であつた。副作用については皆無が45%,あるものでも軽度で,とくに頭痛に注意が払われたが大したものはなかつたという。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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