icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科26巻8号

1972年08月発行

文献概要

特集 感染症の今日的問題

子宮癌術後感染症について

著者: 千原勤1 田代貫一郎1 太田正博1 井上武夫1

所属機関: 1愛知県がんセンター婦人科

ページ範囲:P.683 - P.690

文献購入ページに移動
はじめに
 手術時の術創感染に対する防禦対策の改善と各種の有力な抗生物質の開発などにより,今日では婦人科領域における術後感染症の占める比重が漸次軽減しつつあることは事実である。しかしながら術後感染症の治療という古くて新しい問題は未だ完全に解消されたとはいい難く,逆に抗生物質の乱用は,耐性菌感染という困難な問題をも惹起している。
 ことにわれわれが日常従事している子宮癌の根治手術に随伴する術後感染症は,尿管瘻の誘因となり得るほかに,長期間にわたつて術後損傷された膀胱機能の回復に悪影響をおよぼしがちであるため,特にその対策には苦慮するところである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?