文献詳細
薬の臨床
血中絨毛性gonadotropin半定量の臨床的意義—第1報
著者: 福島峰子1 小川英弌1 杉山好広1
所属機関: 1秋田大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.823 - P.828
文献概要
ところが実際われわれが知りたいデーターは妊娠の有無すなわち妊娠反応陽性陰性の判定である場合よりも,むしろどの位の力価のHCGが分泌されているかということの方が多い。たとえば流産の予後判定,稽留流産の診断,特に胞状奇胎,絨毛上皮腫など絨毛性腫瘍に対しては診断上はもちろん,化学療法ならびに手術療法に対する効果を判定し,治療を調節するためにも,また予後追跡に際しても,HCG力価を知ることが不可欠であり,経過を追つて頻繁に定量することが要求される。このためには免疫学的に力価が検定できる感度のよい方法の出現が広く期待されているのである。
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