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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻10号

1973年10月発行

文献概要

巻頭論文

DHA-S負荷による胎児胎盤機能検査

著者: 山口龍二1 池本正則1 中野義一1

所属機関: 1奈良県立医科大学産婦人科学教室

ページ範囲:P.797 - P.806

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 妊娠末期の妊婦尿中estriol (以下E3と略す)排泄値は,胎児胎盤機能を反映する有力な指標とされている。
 Diczfalusyら1,2)および中山3,4)により明らかにされたfeto-placental unitの理論では,尿中E3の前駆物質はDHA-sulfate (以下DHA-Sと略す)が胎児副腎および胎児肝でsteroid核16—位の水酸化により16α—OH-DHA-Sとなり,胎盤でaromatizationを受けてE3になる代謝系が明らかにされた。胎盤には副腎および性腺のようにacetate,cholesterolよりE3のde novoの生合成を行なう酵素系が十分存在せず,胎児と胎盤が一体となり代謝酵素の不足を満し,E3合成を行なつていることになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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