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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻10号

1973年10月発行

臨床メモ

不全流産後の排卵

著者: 竹内久弥1

所属機関: 1順天堂大学産婦人科

ページ範囲:P.806 - P.806

文献概要

 流産後の最初の排卵はいつごろから起こるものであろうか,次の妊娠の可能性を知るためにも大切なことといえる。満期分娩後の排卵時期については,非授乳褥婦にはしばしば最初の月経前に排卵が起こつており,早ければ分娩後40日ころから排卵が見られるとの報告がある。妊娠初期から中期での自然流産後の最初の月経周期における無排卵性周期の頻度,および流産までの妊娠持続期間と最初の排卵までの期間の関係を知る目的でオーストラリアのRatten (Aust.N.Z.J.Obst &Gynaec.12,217,1972)の行なつた検討があるので今回はそれを紹介する。
 自然不全流産を起こしたことが病理組織学的に証明されている50名(妊娠初期と中期のそれぞれ25名ずつ)について,流産後に子宮内膜を繰返し採取し,その日付診断を行なつた。そして分泌期の10日以内の所見が得られたものについて排卵が起こつたと判定された。それらすべての例は流産後に明らかな感染を起こしていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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