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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻11号

1973年11月発行

特集 症状からつかむ私の治療指針

婦人科

無排卵

著者: 高木繁夫1 岡田秀彦1

所属機関: 1日大産婦人科

ページ範囲:P.881 - P.883

文献概要

 無排卵とは卵胞の成熟の有無に関係なく排卵障害をみるものであり,思春期以降の婦人においてはこれをみることは必ずしも稀でない。いうまでもなく女性の月経周期はその中心に排卵があり,間脳下垂体,卵巣系を主軸とするintegrated functionにより営まれるものである。すなわち成熟婦人においては間脳より分泌されるgonadotropin releasing hormoneは門脈系を通つて下垂体前葉を周期的に刺激し,Follicle StimulatingHormone,Luteinizing Hormone (以下FSH,LHと略す),prolactinなどを分泌し,それぞれ標的器管である卵巣に働きestrogen,progesteroneを産生する一方,間脳—下垂体に逆作用をもたらし,直接または間接に排卵機序に与かるとされている。その他,下垂体副腎系,下垂体甲状腺系の影響も否定しえない。たとえば,FSHやLHによつてestrogen産生が一過性に高まると,positive feed backによつてLH surgeが起こり,それが排卵をうながすという中枢的mechanismはある程度解明されてきている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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