icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻11号

1973年11月発行

特集 症状からつかむ私の治療指針

産科

胎児の発育不良

著者: 藤原幸郎1 小坂順治1 石川邦夫1 宮崎好一1

所属機関: 1東京医大産婦人科

ページ範囲:P.951 - P.955

文献概要

I.Lower birth weight,原因と概念
 従来出生体重が2,500g以下のものを全て一率に"未熟児"と呼び,体重のみによつてこれを全て未熟であるかのごとく考える傾向にあつた。その後これらは単に低出生体重児と呼ばれるべきであり,未熟という言葉の定義についてはさらに慎重に考慮されるべきである。同じ低体重児であつても在胎日数が異ることにより臨床的意義が異り,胎内で発育が抑制された児は新生児期に周産期死亡率が高いこと,また低血糖を生じやすく,そのため後遺症として脳性小児麻痺にかかることがあり,また発育盛んな胎児期の栄養障害は脳障害を残す可能性があることが指摘されてきているからである。そのようなことから単に生下時体重のみではなく在胎週数を考慮してSFD (Small for dates infant),AFD (Appropriate fordates infant) LFD (Large for dates infant)の3つのグループに分類して児の予後を追及してゆこうとする傾向にある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら