icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻2号

1973年02月発行

文献概要

研究

IUD除去後の受胎性について—当院におけるIUDの臨床成績・第3報

著者: 村山茂12 根本謙1

所属機関: 1東電病院産婦人科 2慶大医学部

ページ範囲:P.153 - P.158

文献購入ページに移動
まえがき
 IUD (intrauterine device)は本質的には一時避妊の目的に叶うべきものである。したがつて,児を希望してIUDを除去した場合には,すぐ挿入以前の妊娠可能な状態にもどらなければならない。すなわち,IUD除去後において,次回妊娠の成立が障害されるとか,遅延するとか,あるいはたとえ妊娠しても流産に終るとか,さらに分娩時に障害を認めたり,新生児の異常があつてはならない。
 最近の報告では,Wajntraub G.は305例の除去後の受胎性について述べ,18か月以内に93.1%が妊娠し,妊娠のおくれる症例もあるが,不妊を来す者はなく,また妊娠,分娩,新生児の異常などは認めないと述べている。また,Arther M. HillはGräfenbergのRingを使用した1,070人の33年間の臨床統計を述べ,児を希望してIUDを除いた135人中134人が妊娠し,132人が健康正常児を出産したと述べている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?