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特集 産婦人科医のための腫瘍診断学
女性性器における比較的頻度の高い悪性腫瘍の臨床診断
著者: 細川勉1
所属機関: 1慈恵医大医学部産婦人科
ページ範囲:P.197 - P.202
文献購入ページに移動はじめに
与えられたテーマは「婦人科医のための腫瘍診断学」ということで,分担は"婦人科の立場から"となつていた。婦人科医が婦人科の立場から婦人科医のための腫瘍診断学とは,一体どういう注文なのかと大変にとまどつた。そこで編輯子に問合せたところ,外科,泌尿器科あるいは内科の立場から原稿をいただくのがねらいで,筆者には種々の腫瘍の臨床症状を主体とした診断について書けばよいということであつた。
しかし考えてみると,婦人科医が取扱う腫瘍といつてもその種類ははなはだ多く,与えられた紙数では,教科書に書いてあることの一口メモも作れそうにない。そこで大変勝手ながら,良性腫瘍はすべて省略し,かつ見落すと罪の重い悪性腫瘍についても,稀なものは割愛し,比較的頻度の高いもののみに焦点をしぼることとした。そして,その代りといつては変であるが,単なる臨床症状の総花的羅列では興味もないので,今日有用とされている諸種の診断法あるいは検査法につき,その適応や意義につき私見を加えることとした。
与えられたテーマは「婦人科医のための腫瘍診断学」ということで,分担は"婦人科の立場から"となつていた。婦人科医が婦人科の立場から婦人科医のための腫瘍診断学とは,一体どういう注文なのかと大変にとまどつた。そこで編輯子に問合せたところ,外科,泌尿器科あるいは内科の立場から原稿をいただくのがねらいで,筆者には種々の腫瘍の臨床症状を主体とした診断について書けばよいということであつた。
しかし考えてみると,婦人科医が取扱う腫瘍といつてもその種類ははなはだ多く,与えられた紙数では,教科書に書いてあることの一口メモも作れそうにない。そこで大変勝手ながら,良性腫瘍はすべて省略し,かつ見落すと罪の重い悪性腫瘍についても,稀なものは割愛し,比較的頻度の高いもののみに焦点をしぼることとした。そして,その代りといつては変であるが,単なる臨床症状の総花的羅列では興味もないので,今日有用とされている諸種の診断法あるいは検査法につき,その適応や意義につき私見を加えることとした。
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