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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻6号

1973年06月発行

文献概要

特集 分娩後の諸問題

次回の分娩計画法

著者: 三井武1

所属機関: 1日本医科大学第一病院産婦人科学教室

ページ範囲:P.485 - P.490

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 一児を分娩した後,母体が健康な場合は通常分娩後2年を経過したら次回の分娩は差し支えないといわれている。しかし妊娠,分娩は母体の健康状態のみならず,各家庭の経済状態,生活環境,夫婦の遺伝関係,母体年齢などと関係があるので,次回の分娩計画といつてもいろいろの難しい問題を含んでいる。たとえば夫婦のいずれかに遺伝性精神病や遺伝性奇形などのある場合は産児数を制限したり,避妊させる必要があり,また性病,結核,心疾患,高血圧,肝疾患,腎疾患などは妊娠によつて悪化することもあるので注意を要する。同様に妊娠中毒症後遺症も分娩後厳重な避妊を行なわなければならない。このように各家庭,個人によつてそれぞれ事情がことなるので,次回の分娩計画は個人はもちろん,家族全体の幸福のためにも長期的なプランをたてなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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