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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻7号

1973年07月発行

グラフ

家兎卵黄表層隆起現象—体外受精卵

著者: 林基之1 岩城章1 沖永洋子1 野沢あき子1

所属機関: 1東邦大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.584 - P.585

文献概要

 位相差顕微鏡により,第1極体形成後,卵黄表層隆起現象を発見した。この現象は20〜40分位つづく。ここから第2極体がでるのではなく,第1極体附近におこることが特異といえる。この隆起の生理的意義は不明である。
 ステロイドとの関連について追及してみた。PGF注入直後より陣痛発来までの期間では血漿proges—teroneは概して低下するものが多かつたが,estra—diolは上昇するもの,低下するものなどがあり,その動きに一定の傾向は認められず,それと臨床効果との関係を説明することが困難であつた。陣痛発来とホルモン動態との詳細が判明してない現時点ではこれは当然の帰結であるので,今後の研究にまちたいが,陣痛発来後はprogesterone,estra—diolともに低下するものが多く,特に流産成功例ではこの傾向が強かつた。これは子宮収縮特に流産にともなう二次的な変化とみるべきであろう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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