文献詳細
カラーグラフ 臨床家のための病理学・18
文献概要
子宮筋腫が硝子変性に陥つた部分は,軟化し,融解して,小嚢胞を形成し,嚢胞変性と称される状態となり易い。小嚢胞が融合して大きくなると肉眼的にも認められ,軟化が強くなる。時には大きい嚢胞ができて粘液様物質をいれ,嚢腫様筋腫(cystmyoma)と称される。ただし,嚢胞形成は硝子様変性に続発するとはかぎらず,筋腫内のリンパ管の拡張によつても,起こる。組織学的にリンパ管の拡張の強く認められる場合にはlymphangioectatic myomaという。
掲載誌情報