icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科27巻8号

1973年08月発行

薬の臨床

習慣性流産および切迫流産に対するHCGモチダ3000の使用治験について

著者: 篠原惟明1 徳井宏1 水谷重康1

所属機関: 1関西労災病院産婦人科

ページ範囲:P.697 - P.700

文献概要

 妊婦クリニックで日常全妊娠の約10%前後の頻度で遭遇する流産患者をいかに対処するかは,その原因が母体側,胎児側と多種にわたるためすこぶる困難なことである。器質的原因を除外し機能的原因を取上げた場合,内分泌機能障害によるとの想定のもとに妊娠初期の内分泌機能の調整,補充,賦活化を目的とするホルモン療法が主体をなしている。現在行なわれているホルモン療法のうち最も繁用されているのは黄体ホルモン療法であり,従来の補充的単一療法では不十分かつ満足な効果が得られないともいわれており,妊娠初期のステロイドホルモン生合成を賦活化すると考えられる絨毛性ゴナドトロピン療法は当を得たものと考える。今回われわれは持田製薬K.K.よりHCGモチダ3000の提供をうけ,前述の観点より習慣性流産,切迫流産に対するHCGの効果を検討しいささかの知見をえたのでここに報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら