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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科28巻11号

1974年11月発行

薬の臨床

高粘稠デキストラン溶液S−8550のヒステロスコープへの応用

著者: 中尾孝1

所属機関: 1三重県立大学医学部附属塩浜病院産婦人科

ページ範囲:P.785 - P.789

文献概要

 子宮は,出血の鑑別を必要とする頻度が最も高い臓器である。また,子宮は体表面近くにあり,内視鏡検査はそれほど苦痛を伴うとも思えないが,その発達は遅れていた。この原因は,子宮の解剖学的機能的理由にある。つまり子宮は扁平密接しており,その内膜はわずかな接触で容易に出血するという点である。このため,子宮腔を観察するには内腔の十分な拡大と,出血の予防もしくは除去を必要とする。
 これらを克服するため,炭酸ガス方式1),透明ゴム球方式2),滅菌水灌流方式3)などが考案利用されてきたが,現在最もよく行なわれているのは滅菌水灌流方式である。そして杉本ら4)は,この方式による子宮鏡検査を日常診療のルーチンテストとして自由に駆使しうる時点に達したと述べている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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