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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科28巻2号

1974年02月発行

特集 分娩管理

こんな時どう対処するか

遷延分娩のとりあつかい方

著者: 中嶋晃1

所属機関: 1京都大学医学部婦人科学産科学教室

ページ範囲:P.121 - P.123

文献概要

 分娩が遷延したという場合,何時間以上を指すかということは報告者によつて著しい差がある。しかし大よそ20時間以上とするのが妥当のように思われる。これは分娩所要時間の分布曲線から判定されたものではなく,20時間以上となると母児の予後が悪化するということにもとづいて設定されたものである1)
 遷延分娩は器質的,機能的に種々の要因が組み合わさつておこることが多い。しかし一般的に主な原因と考えられるものは,1.微弱陣痛,2.軟産道強靱による子宮口開大不全,3.児頭骨盤不均衡,4.回旋異常,5.胎位胎勢異常などがあり,特に前2者が高率に発生する。そしてこの2者はしばしば合併していることがあり,単独に分離できないことが多い。以下それらの原因別に遷延分娩の取扱いに重点を置いて記述する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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