icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科28巻3号

1974年03月発行

--------------------

臨婦産相談室

著者: 宮原忍1 一戸喜兵衛2 高田道夫3 安達寿夫4

所属機関: 1東京大 2和歌山医大 3順天堂大 4東北大

ページ範囲:P.246 - P.250

文献概要

 【質問】妊娠末期における軽い下肢の浮腫は,蛋白尿,高血圧所見のない場合,治療を要するか否か,お教え下さい。
【解答】
 妊娠末期には,浮腫は最も多くみられる徴候で,古くは「妊娠すれば"むくみ"の出るのはあたりまえ」といわれていたことは,周知の通りであります。その後,妊婦の健康管理の重要性が強調されるにつれ,浮腫を妊娠中毒症の徴候として重視すべきであると考えられるようになり,日本産科婦人科学会妊娠中毒症委員会の妊娠中毒症の分類においても,このような立場に立つております。また,潜在的な水・電解質の蓄積を知るため,体重増加に注目されるようになり,また下肢に圧痕を生ずる浮腫の有無よりも,体重の方が全身の状態を反映しているという考えから,妊娠末期に1週間500gを越える体重増加をみる場合は,病的とすべきであるとの主張も多くなされるようになりました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら