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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科28巻5号

1974年05月発行

原著

子宮腔癒着症

著者: 山口龍二1 永井宏2 吉田威3

所属機関: 1奈良県立医大産婦人科学教室 2永井病院 3東北大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.389 - P.394

文献概要

 外傷性子宮腔癒着症Synechia uteri traumaticaについては古くFritsch8)(1894)が掻爬後無月経となつた症例の報告にはじまる。しかし本症の発生機転および病像が明らかになつたのはAsherman1,2)(1948,1950)がこれをAmenorrhoea traumatica,ついでtraumaticintra-uterine adhesinとして報告してからであり,以後本症については多くの報告が見られる。しかしながら子宮腔癒着症のすべてが外傷性のものではないことも注意すべきで,事実結核性の子宮腔癒着もかなり多いものである。不妊症の診療に当つて,子宮腔癒着症全般にわたつて知識を整理しておくことは,外傷性癒着が日常診療の対象になつている現在,われわれにとつて決して無意味なことではない。そこでわれわれは子宮卵管造影法(HSG)の面から外傷性のものを中心に分類,検討を行ない,その病像について考察を加えてみたのでその成績について報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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