文献詳細
文献概要
薬の臨床
経腟投与による抗原虫物質の体内移行
著者: 青河寛次1 山路邦彦2 杉山陽子2
所属機関: 1社会保険神戸中央病院産婦人科 2近畿母児感染症センター
ページ範囲:P.559 - P.561
文献購入ページに移動経腔投伊の本症における特徴は, 1)Tricllomonas vaginalis感染の主病巣が}1室・頸管にあるため,局所投与により直接病巣内で高濃度の抗菌作用を期待できること, 2)経1控投ケにより自・他覚所見が急速に改論され,また,局所・全身併用療注ξにより良好な遠隔成績をうること, 3)局所刺激性などの副作用がほとんど無く,また,全身投与のように感染と無関係な臓器への薬剤移行を考慮する必要がなく,ことに胃腸症状発生の危慎がないこと,などの利点が挙げられる。しかし,その半面, 4)血高’1正達効果により自・他覚症状が急速に改善されるため,治療不卜分なまま患者が治癒したと誤認して巾断する怖れがあること, 5)経腔投ケのため,処女には用い難い場合があること, などは欠点といえる。
掲載誌情報