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文献概要
年間テーマ--診断から治療へ 出血
内分泌異常と出血
著者: 仲野良介1
所属機関: 1神戸大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.21 - P.24
文献購入ページに移動 性成熟期の婦人では視床下部・下垂体・卵巣系という内分泌系の機能環を中心として性機能が営まれており,視床下部性ゴナドトロピン放出因子,下垂体性ゴナドトロピン,卵巣性ステロイドなどが周期性の分泌変化を示して(図1),子宮内膜から月経と呼ばれる生理的出血が惹起されている。この内分泌系の機能環に異常を生じ,ホルモン分泌のパターンに乱れが生ずると生理的出血である月経以外の内分泌異常(endocrinopathy)による病的出血がみられることになる。
内分泌異常による出血は排卵性月経周期における内分泌異常に起因する出血と無排卵症(性腺機能低下症)に基づく出血とに2大別することができ,前者として中間期出血,黄体異常存続,子宮内膜剥脱異常などを,後者として若年性出血,無排卵周期症,無排卵性出血,更年期出血などをあげることができる(表1)。
内分泌異常による出血は排卵性月経周期における内分泌異常に起因する出血と無排卵症(性腺機能低下症)に基づく出血とに2大別することができ,前者として中間期出血,黄体異常存続,子宮内膜剥脱異常などを,後者として若年性出血,無排卵周期症,無排卵性出血,更年期出血などをあげることができる(表1)。
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