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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻1号

1975年01月発行

年間テーマ--診断から治療へ 出血

腫瘍による出血

著者: 西谷巌1 山下幸紀1

所属機関: 1北海道大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.31 - P.37

文献概要

 産婦人科の診療において,性器出血を主訴として来院する患者ははなはだ多い。この中には,婦人科的疾患によるもの,産科的異常によるものが含まれるが,性器に器質的病変を起こしたもののうち,種々の腫瘍による出血もまた多くみられる。しかし,これらの腫瘍の中には,子宮筋腫,子宮ポリープ,子宮腟部びらん,胞状奇胎などの良性腫瘍から子宮頸癌,子宮内膜癌,子宮肉腫,絨毛上皮腫などの悪性腫瘍まであり,出血の様相や程度も多岐にわたる。さらに,患者の年齢,病因の軽重なども加わつて,これらの鑑別が困難なこともあるが,産婦人科の実地医家は,常に出血に対してそれぞれの原因を追求する努力が要求され,とくに悪性腫瘍の場合は,ただちに正確な鑑別診断を行なつて,治療方針を決定する必要に迫られる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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