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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻1号

1975年01月発行

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臨婦産相談室

著者: 鈴村正勝1 馬越誠通1

所属機関: 1日医大

ページ範囲:P.76 - P.77

文献概要

 【質問】 前回帝王切開の妊婦が続発性陣痛微弱に陥つた時の対策について,お教えください。
【解答】
 最近帝王切開の頻度は,麻酔法の発達,手術々式の改良,抗生物質の進歩,輸液輸血の普及により,母体および児に与える影響が少なくなつたために,実施は容易になり,さらにその安全性が確立され,また適応の拡大解釈により,次第に増加の傾向があります。しかし帝王切開による術後障害,たとえば,癒着,感染,月経瘻の発生,切開創の癒合不全,異物遺残などの問題も軽視できません。とりわけ帝切後の瘢痕については,その後の妊娠,および分娩に与える影響が非常に大きく,帝切の増加につれ,帝切後の妊婦が分娩中に子宮破裂を起こす頻度も増加しております。子宮破裂の頻度は報告者により違いはありますが大体平均1〜5%程度であります。Pedowitzらは帝切後の子宮破裂は下部横切開では226例中22例(8.3%),下部縦切開では115例中20例(12.9%),古典的体部切開では33例中6例(18.2%),記載不明482例中48例(10.0%)であつたと報告しております。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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