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卵巣腫瘍の組織発生—胎生学的観点を中心に
著者: 竹内正七1
所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.723 - P.732
文献購入ページに移動 産婦人科領域における,もつとも困難で,挑戦的な興味あるテーマの1つは,なんといつても卵巣腫瘍の組織発生とその分類の研究であろう。
卵巣腫瘍は,種類が非常に多彩であつて,一見腫瘍のように見えながら,非瘍性であるものから,腫瘍であつても,良性のものから,非常に悪性なものまである。また,上皮性の腫瘍から非上皮性の腫瘍まであることはもちろん,胚細胞由来のものや,胎生期遺残組織由来のものと解される腫瘍もあり,上皮性のものか,非上皮性のものか明確でないものもある。また,ホルモンを産生するものもあり,誠に多種多様である。しかも,卵巣腫瘍の多くが,その発生母細胞として,正常卵巣のいずれかの組織に,その類似性を直ちに求めえないことが多いために,卵巣腫瘍の組織発生の決定はきわめて困難となつている。
卵巣腫瘍は,種類が非常に多彩であつて,一見腫瘍のように見えながら,非瘍性であるものから,腫瘍であつても,良性のものから,非常に悪性なものまである。また,上皮性の腫瘍から非上皮性の腫瘍まであることはもちろん,胚細胞由来のものや,胎生期遺残組織由来のものと解される腫瘍もあり,上皮性のものか,非上皮性のものか明確でないものもある。また,ホルモンを産生するものもあり,誠に多種多様である。しかも,卵巣腫瘍の多くが,その発生母細胞として,正常卵巣のいずれかの組織に,その類似性を直ちに求めえないことが多いために,卵巣腫瘍の組織発生の決定はきわめて困難となつている。
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