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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻10号

1975年10月発行

文献概要

指標

卵巣腫瘍の組織発生—胎生学的観点を中心に

著者: 竹内正七1

所属機関: 1新潟大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.723 - P.732

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 産婦人科領域における,もつとも困難で,挑戦的な興味あるテーマの1つは,なんといつても卵巣腫瘍の組織発生とその分類の研究であろう。
 卵巣腫瘍は,種類が非常に多彩であつて,一見腫瘍のように見えながら,非瘍性であるものから,腫瘍であつても,良性のものから,非常に悪性なものまである。また,上皮性の腫瘍から非上皮性の腫瘍まであることはもちろん,胚細胞由来のものや,胎生期遺残組織由来のものと解される腫瘍もあり,上皮性のものか,非上皮性のものか明確でないものもある。また,ホルモンを産生するものもあり,誠に多種多様である。しかも,卵巣腫瘍の多くが,その発生母細胞として,正常卵巣のいずれかの組織に,その類似性を直ちに求めえないことが多いために,卵巣腫瘍の組織発生の決定はきわめて困難となつている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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