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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻11号

1975年11月発行

文献概要

指標

子宮頸部の前癌病変をめぐつて

著者: 栗原操寿1

所属機関: 1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.803 - P.810

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I.前癌病変とは
 前癌病変とは,文字どおり癌に前駆する良性病変を意味する。別の言い方をすれば,仲間からかなり高い頻度で癌の発生をみるが,しかし性格的にはまだ癌への必然性を備えていない。したがつて,あるものは癌に移行するかと思えば,あるものは可逆性を示してより安定した良性上皮に復帰する。
 子宮頸癌の好発部位として知られる扁平円柱境界Squamo columnar junction (scj)には,実に多彩な病変が出没するが,これらのなかで癌化過程にかかわり合う病変として病理組織学的に抽出され,注目をあびたのは上皮内癌と異形成上皮(dysplasia)の2つである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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