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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻12号

1975年12月発行

文献概要

特集 産婦人科手術のポイント IV.手術の適応と術式の選択

子宮全摘か腟上部切断術か

著者: 岩井正二1

所属機関: 1信州大

ページ範囲:P.918 - P.919

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 良性疾患に対する子宮摘除法としては子宮全摘出術または腟上部切断術があるが,この両術式の選択については従来より種々論議されてきたところで,これについては未だ画一的な基準が確立されているとはいい難い現状である。しかしながら, ①頸癌母地を残したくない。 ②性生活に対し頸部残存の意義は少ない。 ③術後後遺症(帯下感,下腹痛,腰痛など)はむしろ腟上部切断術に多い。 ④手術手技の上で両者にほとんど差がない。
 などの理由で最近では子宮全摘を根治療法の原則とする傾向にあることも事実である。本邦における両術式の実施情況は表1のごとくで,大学では全摘が70%以上を占めているようである。両術式にはそれぞれ長所,短所があるが,以下各項目について少しく検討を加えてみたい(手術手技および腹式か腟式かという問題については他著者が述べられることになつているので割愛する)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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