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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻12号

1975年12月発行

特集 産婦人科手術のポイント

IV.手術の適応と術式の選択

帝切の術式の選択と適応

著者: 山村博三1

所属機関: 1聖バルナバ病院

ページ範囲:P.924 - P.925

文献概要

 腹膜内子宮体部縦切開は過去においては広く用いられた術式で,時には子宮底横切開(Fundal—schnitt)も行なわれたこともある。現在では,前置胎盤,下肢脱出の骨盤位など,限られた場合に用いられている。しかし,前置胎盤,頸管胎盤では,時として,胎児娩出後,胎盤の剥離障害があり,用手剥離を必要とする場合があるが,この際,体部縦切開よりも子宮下部横切開の方が実施し易いことや,胎盤娩出後の弛緩出血のため,いわゆる,腟上部切断術を必要とする場合のあることなどから,前置胎盤でも子宮下部切開をよしとする術者もあり,筆者も賛成である。
 子宮壁は2層縫合がよい。腹膜内手術では術後の大網,腸管の癒着を避けるよう,配慮しなければならない(後述)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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