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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻12号

1975年12月発行

文献概要

特集 産婦人科手術のポイント VI.手術手技--産科

Porro氏手術

著者: 礒島晋三1

所属機関: 1兵庫医科大

ページ範囲:P.1030 - P.1031

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 ポロー氏手術(Porro's operation)とは,帝王切開後そのまま子宮腟上部切断術を施行するのを指して一般に用いられているが,これは誤つてPorroという名称が使用されているのであつて,帝切後子宮腟上部切断術と呼ぶのが正しい。本来Porroが行なつた手術は,妊娠子宮を胎児を出さずにそのまま腹腔外に出し,内子宮口付近で針金の輪索で頸部および子宮付属器を一括して徐々に締めつけて切断するに至るもので,腟部断端は腹腔外に出して下腹部切開創下端に露出したまま固定する力法であるが,感染をよく起こして治癒しがたく,死亡率が高いものであつた。現在,用いられている方法はPorroとはまつたく異なつた術式であり,かつ帝王切開による胎児娩出後子宮別除術を行なうという2点でPorro術式と呼ぶのは適切でないといわれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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