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Rh式血液型不適合妊娠の問題点と診療の実際—胎児・新生児溶血性疾患発症予防を中心に
著者: 島田信宏1
所属機関: 1北里大学医学部産婦人科学教室
ページ範囲:P.173 - P.181
文献購入ページに移動 Rh式血液型不適合妊娠による胎児・新生児溶血性疾患は,その発症機構に関する理論が解明されるにつれて,交換輸血や子宮内胎児輸血という実際に発症してしまつた症例の治療から,そのような治療を必要とする症例を発症させない予防法へと研究は発展してきた。いかに胎児輸血の技術が発達したとはいえ,その成功率は50%以下であることは一般に認められている通りであり,Phibbsら1)の報告によると,66例の子宮内胎児輸血をうけたRh式血液型不適合妊娠による母児免疫例では,24例が生存したにすぎず,たとえ胎児輸血が成功しても,出生時のIRDS,未熟性,仮死(低酸素症),貧血,低血糖症など,新生児期を生きるには非常に多くの難関が待ちうけていることを示している。
したがつて,これらの胎児溶血性疾患では,その発症予防法がぜひ必要であり,それが母子保健医学の胎児溶血性疾患に対する根本の姿勢であるといえる。
したがつて,これらの胎児溶血性疾患では,その発症予防法がぜひ必要であり,それが母子保健医学の胎児溶血性疾患に対する根本の姿勢であるといえる。
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