文献詳細
年間テーマ--診断から治療へ 発育の異常
文献概要
まずこのテーマに関して一言述べるならばこれは大へんに難しい問題で巨大児の予防法や治療法は今日なお確立されたものは見当らず,児の大きさを自由にコントロールすることは不可能な現状である。巨大児と一口にいつてもその中にはほとんど正常と考えられるものと明らかに病的と考えられるものとが存在し,臨床上問題となるのは当然後者である。そしてその代表的なものは何といつても糖尿病母体より出産した新生児であろう。その周産期死亡率の高さからもintensive careの対象となる。これに対してほとんど正常といえる群はちようど未熟児ないしは低体重児(small-fordates infant)の裏返しの関係にあるものと考えてよい。
次に問題となるのは巨大児の定義である。これについては諸家の意見がなお区々で統一的な見解に達していないように見受けられる。一般には平均体重より20%以上重いもの,+3/2S.D.のもの1),percentile法で90th percentile以上のもの2)などが見られるが,現実には本邦では3800g以上,欧米では9ポンド(4085g)以上をとるものが多いようである。
次に問題となるのは巨大児の定義である。これについては諸家の意見がなお区々で統一的な見解に達していないように見受けられる。一般には平均体重より20%以上重いもの,+3/2S.D.のもの1),percentile法で90th percentile以上のもの2)などが見られるが,現実には本邦では3800g以上,欧米では9ポンド(4085g)以上をとるものが多いようである。
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