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連載 リプロダクション講座・3
免疫学の立場からみた妊孕現象
著者: 竹内正七1 金沢浩二1
所属機関: 1新潟大学医学部産科婦人科学教室
ページ範囲:P.217 - P.221
文献購入ページに移動 免疫学は医学の分野に限つてみてもその全体に関連する科学であり,また,ほとんどすべての疾患の原因と結果に免疫現象が多少なりとも関与しているといえよう。産科婦人科領域をみてもこのことは例外でなく,さらに,reproductionという免疫学的にきわめて不可思議にして,かつ,興味をそそる現象がある。われわれが生物界の生理現象として受けとめている妊娠は,この移植免疫学の立場からみると,"比類のない同種移植の成立"であるといわれ,きわめて不可解な現象であるとされている。
いうまでもなく,移植免疫学は人工的あるいは人為的にして,非生理的な現象を対象として発達してきた科学であり,その理論を生理的な生命現象としての妊娠にあてはめようとするのは妥当とはいえないし,それだけにそこには多くの矛盾が生じてくるであろう。この矛盾を現在の移植免疫学的理論で解決しうるとすれば,それは移植免疫学の将来に新しい道を拓くことになるであろう。
いうまでもなく,移植免疫学は人工的あるいは人為的にして,非生理的な現象を対象として発達してきた科学であり,その理論を生理的な生命現象としての妊娠にあてはめようとするのは妥当とはいえないし,それだけにそこには多くの矛盾が生じてくるであろう。この矛盾を現在の移植免疫学的理論で解決しうるとすれば,それは移植免疫学の将来に新しい道を拓くことになるであろう。
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