icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻5号

1975年05月発行

トピックス

月経ひき出し—menstrual extraction

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学産科婦人科学

ページ範囲:P.371 - P.371

文献概要

 妊娠初期の人工中絶が比較的自由に行われるようになつてくると,より安全でより容易に施行できる方法が検討されるようになつてくる。
 この時期における従来より用いられている方法は,頸管を開大し,鋭匙で子宮内膜を掻爬するものから,吸引により着床胎盤を吸引除去するものまでいろいろの方法が用いられてきている。しかし月経がおくれたか妊娠したのか判明しにくい妊娠のきわめて早期には,妊娠反応も陰性のことが多く,この時期の掻爬にはためらうことが多い。実際の臨床上,約15%の婦人は最終月経の日を忘れてしまつたり,無月経期間が35日以下でも約20%が組織学的に妊娠であることが確認されているといわれ,早期中絶ほど母体への障害も少いはずであり,そのためにもこの時期の中絶方法や器具が検討され,menstrual regulation (月経調節),menstrual induction (月経誘発),minisuction (小吸引器),mensesextraction (月経引き出し)などとよばれている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら