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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻6号

1975年06月発行

年間テーマ--診断から治療へ 妊娠維持の異常

内分泌の異常—診断から治療へ

著者: 蜷川映己1

所属機関: 1名古屋大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.437 - P.443

文献概要

 ホルモンは,受精,着床,妊娠維持,分娩の全経過を通じて,reproductionを支配し,保護している。特に妊娠を維持し,胎児の正常な発育を期するために,母体内分泌臓器,胎盤,胎児組織は,複雑に互いに関連して,合目的的な内分泌環境を作つているものと考えられる。
 流早産は,種々の原因による妊卵の排泄をきたす恐れのある状態,ないしは排泄する状態の総称であつて,一つの疾患としてのentityをもつたものではない。流産患者群をとりあげるとき,形成している原因に関してhomogenousな群をとりあつかつているのではないことに注意しなければならない。妊卵異常を,流産児の染色体異常としてとらえた百分率が,研究者によつて,かなりの差があるのは,各研究者の取り扱つている流産群がhomogenousでないことによる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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