icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻9号

1975年09月発行

年間テーマ--診断から治療へ 腫瘍の転移

転移の宿主要因と免疫的抑制法

著者: 佐藤春郎1

所属機関: 1東北大学抗酸菌病研究所

ページ範囲:P.685 - P.690

文献概要

 癌が全身性疾患として把握され対処されねばならない理由の大きなものとして転移の問題があることは,大方の理解と共感のえられるところであると思う。この特集の一つとして転移の免疫的抑制法という題を与えられたが,癌の免疫的抑制ないしは免疫的治療ということと転移を対象とした場合と本質的に同じなのかどうかをまず考えてみようと思つた。もしも免疫的抑制が癌細胞の増殖のみを標的とするのであるならば転移巣も原発腫瘍も相等しい対象と考えてよいかと思うが,転移形成過程に注目して免疫的抑制の問題を考察してみるならば,今後の実験研究の展開に資することもあろうかと思われる。そこで転移形成過程の解析を行ないながら,主として関連する宿主側の要因についてこれまで知り得た所見を基礎にして考察を行ない,免疫的抑制法への模索を試みたいと思う。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら