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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科29巻9号

1975年09月発行

文献概要

連載 リプロダクション講座・8

子宮収縮のメカニズム

著者: 中嶋晃1

所属機関: 1愛媛大学医学部産婦人科学教室

ページ範囲:P.693 - P.698

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 子宮は平滑筋よりなる中空嚢状の臓器である。その最外層は縦走筋,厚い内層は輪状もしくは中心軸の異なつた輪状筋の重なり合いである1)。子宮筋は他の平滑筋と異なり,性ステロイドの影響を強く受ける。収縮様式もこれによつて脚色され,いわゆる子宮の2大作用を使い分けることができる。すなわち,妊娠期間中自身の興奮性を抑え,胎児を保持し,期間の終了とともに一転して興奮性を上げ,内容を排出する。また,子宮収縮を巨視的に見れば,その構造上の特徴から,腸管などとは多少異なつた複雑な様相を示し,これが臨床的に問題をおこす因ともなつている。
 したがつて子宮収縮を考える場合にはまず平滑筋の一般的性質を知らねばならず,加うるに臓器としての特性を考慮しなくてはならない。以下これら2点について知られていることを述べてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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