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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科3巻12号

1949年12月発行

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人工流産掻爬手術のむずかしさ

著者: 藤井久四郞

ページ範囲:P.484 - P.484

文献概要

 この手術は最も簡單なものゝ一つであるがやればやるほど變化があつてむずかしい手術でもあると思う。私の見た聞いたり經驗したりした2,3の點を拾つてみよう。
 ヘガール杆による頸管擴張の場合一般に初妊婦では組織がやわらかくて案外開き易いことが多いが,經産婦では瘢痕のために組織が硬くて開きにくいことが少くない。經産婦だからと思つて安心してヘガールの順序をおわずにいきなり大きいのを挿入したゝめに出血の強い頸管裂傷を生じ,開腹して子宮剔出を行う必要にせまられた話もきいた。やはり面倒な様でもヘガールの番號通りに開いて行く方が安全である。頸管裂傷が出血を伴つても鉗子で頸管側部一體をはさむことによつて止血し,翌日掻爬を事なくすまし得た經驗談もきいた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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