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産褥性子宮腟部後唇血腫の1例
著者: 白松三省1
所属機関: 1恩賜財團濟生會産院
ページ範囲:P.198 - P.201
文献購入ページに移動 産褥時に見られる軟部産道の組織内出血,即ち血腫形成に關してはReuff (1544)が分娩時に發生した外陰部血腫を初めて報告して以來,Dauby(1924),Schulze (1924),Krause (1925),Sa hler (1925),Schmidt等の報告を見,我國に於ては明治39年前田の記載を嚆矢とし,中川・井上・土屋・竹村・小畑・藤井・岡垣・鳥海・鄭等の,外陰或いは腟に發生した血腫の報告は枚擧に遑がないが,子宮腟部血腫に關しては余の淺學たゞ木戸の報告例を擧げ得るのみ.余は最近分娩時の外傷によると思われる子宮腟部後唇に發生せる小兒頭大の血腫の,而も産褥感染の懼れある例に於て腟式子宮全剔出術を施行.術後直にペニシリン療法を行つて,非常に良好なる經過をとつた1例を經驗したので,こゝに報告する.
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