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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科3巻6号

1949年06月発行

文献概要

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梅毒病原體の新簡易檢出法—特にヴイクトリアブラウによる生膿檢査法に就て

著者: 萩原晃1

所属機関: 1慶應義塾大學醫學部産婦人科教室

ページ範囲:P.216 - P.218

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緒言
 過去幾多の大戰後に於けると同樣に今次大戰後も性病の蔓延を見,更にペニシリン,マフアルセン等の新化學療法劑の出現に依つて,茲に性病問題は新しく注目せられるに至つた.梅毒の診斷に際し,病巣より病原體を發見證明することは最も確實なる早期診斷の根據であり,主要なる診斷法であるのは言う迄も無いが,該病原體は蒼白(pallidum)なる名稱が示す様に難染性がその特長であり,今日迄簡易にして確實な方法を目指して絶えざる努力が拂われ,その染色法も數十種を數うるが,何れも手技が複雜である爲に未だ廣く一般臨床家の用うるに至らない.
 我が國の「花柳病豫防法」に於て可能なる場合には暗視野檢査を行うべく規定されてゐるが,戰災後の今日未だ暗視野裝置の普及は難しいものと思われる.Muhlpfortは既に1928年ドイツにて100人の臨床醫に3臺しか無い暗視野顯微鏡に代るべき簡易染色法,例へば淋菌に對するLofflerのメチレンブラウの如きものゝ研究の必要性を強調し,又最近アメリカのGellhornは染色法による梅毒病原體Treponema pallidumの檢出は淋菌と同様に醫師のdutyであると述べている(1936).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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