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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科30巻1号

1976年01月発行

特集 陣痛誘発

医学社会面よりみた陣痛誘発

著者: 吉田茂子1

所属機関: 1東京女子医大産婦人科学教室

ページ範囲:P.37 - P.40

文献概要

 古来から分娩はできるだけ自然に従うという原則があり,これを人為的に陣痛を誘発し分娩を終了させることは,自然に逆行することでありともすれば人工難産をつくる結果となるといわれている。しかし母児の危険を防ぐためや母児への負担を軽減するために,医学的に陣痛誘発を必要とする場合や,社会的事情により計画的に分娩を行なう場合に陣痛誘発が試みられている。陣痛を誘発することによつて子宮筋の感受性を増し,子宮頸管の成熟促進,児頭の下降,さらにオキシトシンの分泌が促進されて,生理的な自然の分娩陣痛に移行することが理想的な陣痛誘発である。だが未だ分娩発来機序が明らかでない今日,医学,社会面のどんな場合にも確実で安全な陣痛誘発法は確立されてはいない。最も理想的な陣痛誘発の効果をあげるためには,陣痛誘発の適応,要約を確実に選択し守らなければならない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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