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文献詳細

雑誌文献

臨床婦人科産科30巻11号

1976年11月発行

特集 産婦人科内分泌異常症候群

Ⅱ.臓器別にみた症候群 B.視床下部下垂体性異常に関するもの

Argonz-del Castillo症候群

著者: 広井正彦1

所属機関: 1山形大学医学部産科婦人科学教室

ページ範囲:P.884 - P.887

文献概要

定義
 産褥後の授乳と関係なく,1942年Schachter1)は乳汁分泌と無月経を訴えた症例を報告,その後,1946年Mendelら2)によりその詳細が報告された。1951年Forbesl,Albrightら3,4)は,乳汁分泌と無月経を訴える症例のうち,トルコ鞍の拡大とprolactin分泌の亢進,gonadotropin機能の低下と性器の萎縮を報告し,本症の原因に中枢の障害があることを指摘した。その後1953年Argonz,Del Castillo5)はhyperestrinism,乳汁分泌,hypo—gonadotropinuriaをもつ4例の症例を報告し,トルコ鞍の拡大が常にみられるものではないことを報告した。したがって今日では主として産褥でない時期の乳汁分泌無月経症候群(galactorrhea—amenorrhea syndrome)中,下垂体腫瘍などの中枢障害を伴うものをForbes-Albright症候,中枢障害を伴わないものをArgonz-Del Castillo症候群と区別している。
 乳汁分泌を伴う症候群を大別すると表1,2のごとくである。しばしぼ乳汁分泌無月経症候群中,末梢肥大症や尿崩症を合併することがある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1294

印刷版ISSN:0386-9865

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